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「ねえねえ、あの人?」
「うるさいなあ。静かにね」
教えなかったらよかったんです。
でも、この心は。
初めての恋のようで、弾んでいます。
「……へえ。リカでも恋するんだねえ」
「なっ、失礼!」
恋。
この言葉が、くすぐったかったです。
周りの人が次々に異性にときめいていくので、私も恋しなきゃ!と思いました。
……男の、どこがいいんだろうなあ。
以前の私は、どこに行ったんだろう。
きっと。
雪のように溶けていきました。
あの人は、お日様みたいだから。
日だまりみたいな笑顔が、以前の私を溶かしていったんだ。
すごいなあ。
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