月夜の森

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15分くらいならまだあるとしても、三十分を過ぎても出て来ないなんて事は普通に考えてまず無い。 アステラ 「依頼が被ったりしたのかしら?」 ついてないわねぇ……とひとりごちていると、 オォォォォォォン… 聞こえた。 アステラ 「来たぁっ!!」 私は、シルバーウルフの鳴き声が聞こえた方向に走り出して行った。 身体強化をして三分くらい走った頃、違和感を二つ感じた。 一つは、血の匂いがする事。 これはまだ、シルバーウルフが狩りをしたからと言う事が考えられるから、おかしい事では無いけど…… でも、もう一つが何かおかしいと感じさせた。 鳴き声がしないのだ。 血の匂いは新しいものなのに、獲物を仕留めた事を仲間に知らせる、そして、それに応える鳴き声が聞こえるのが普通。 でも、聞こえたのは最初の一度のみ。 アステラ 「これは、気を付けた方が良いわね……」 意識を遊びからギルドマスターとして、そして国内でも数少ないSSランク、光帝としての意識に切り替える。
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