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伸にバレてるの?
先生への気持ち…
今まで誰にも見抜かれた事ないんだから。
冷えきった体で外に出ると、小雪混じりの寒風に髪を掬われ、身を縮ませる。
「乗れよ。どうせ同じ団地だし」
伸は私に、自転車の後ろに乗るように促した。
「…けど」
「早く乗れよ」
私の手から鞄を奪うと、自転車のカゴに自分の鞄と私の鞄をほおり込んだ。
「わかったよ。乗るよ」
自転車の後部座席。
私はチョコンと腰をおろし、伸の引き締まった腰に右手を回した。
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