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「…ユリウスは、いなくならないよね?」
「ええ、もちろん。」
「本当に?私を置いていかない?私を独りぼっちにしない?」
「リリア…?」
急に布団から出てユリウスの腕を掴みながらリリアは続けた。
「まだ、これが夢かもしれない…そう思う時がまだあるの……だから、私を置いていかないよね?ユリウスは私を捨てないよね?私を独りぼっちにんっ!?」
しかし、最後まで言おうとした時、あることによって口を塞がれ直後にリリアには驚きがやってきた。
なぜなら…
「っ…!」
「ん……」
リリアの話を聞いていたユリウスが頬に手を添えるといきなり唇を重ね合わせたのだ。
「んぅ…」
「ん…は……」
少ししてユリウスはゆっくりと唇を離す。
「ぷは…はぁ…はぁ……」
いきなりキスを受けたことにリリアの顔は真っ赤になり鼓動は一気に高鳴った。
「はぁ…落ち着きましたか?」
「ほえ…あ、えええと……」
頬を微かに赤らめつつ尋ねてきた相手を前にリリアはあわあわと尻尾と猫耳をせわしなく動かしながら言葉が見つからず口ごもってしまう。
「…リリア。」
「は、はい!」
「僕はちゃんとここにいます。そして、君もここにいます。これは決して夢なんかじゃありませんよ?」
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