第十一章 ソレデモ キミヲアイシテル

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そんなユリウスの表情を見てリリアは微笑みながら言った。 「ユリウスも、看病ありがとう。」 「いえいえ、完治するまではまだまだ看病させていただきますよ。」 「でも、もう動けるから…」 「ダメです。さっ、今日も休んでください。」 リリアの言葉を途中で止めたユリウスはそう言って彼女をベッドに寝かせる。 「みゅぅ…」 「あらあら…ユリウス、無理に寝かせても早く治ることはないのよ。」 「ですが…」 「せめて、あなたの身の回りの世話くらいさせてあげたら?」 エリュシアの提案にリリアは賛成とばかりに瞳を輝かせて軽く頷いてみせる。 「始めの頃そうしてたんでしょう?なら別に支障はないと思うけど。」 「んんー、リリアはそれでいいですか?」 「うん!ユリウスの仕事手伝いたい。」 ユリウスの問いに上体を起こしてリリアが答えると 「決まりね。じゃあ私達は部屋に戻りましょうか。」 エリュシアの言葉にミュールとルーチェは返事をしてから先導し、三人は部屋を出ようとした時 「あ、それと、次に二人でベッドに入るのは初夜まで待ちなさいよ。」 「っ!?」 「っ!?か、母さん!」 「ふふふ♪」 意地悪な笑みを浮かべるエリュシアの言葉にユリウスとリリアの顔は赤く染まってしまった。
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