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ですがそこに、一匹の犬が現れました。近所では有名な凶暴な犬です。ネズミと子猫は、空地の奥にある板と壁の間に隠れました。
「子猫さん、どうしよう…」
ネズミは、震えています。すると子猫はいいました。
「ネズミさんはあの穴から早くお家に帰るんだ。」
子猫はネズミを先に帰すことで、ネズミを助けようとしました。ですがネズミは首を横に振りながらいいました。
「だめだよ!子猫さんが犬に食べられちゃうよ!そうだ!かくれんぼしようよ!かくれんぼしながら、この空地をでて、一緒に帰ろう!」
子猫は、「うん!」と首を縦にふり、ネズミと一緒に板を少しずつずらして入り口に近づいていきました。
あと少し!のところで、犬が吠えました。ネズミは悲鳴をあげ、支えていた板が倒れてしまいました。
犬はネズミと子猫をみつけ、ゆっくりと近づいていきました。「もう終わりだ」とネズミは頭を抱えました。すると子猫は、犬に向かって落ちていた小石を投げつけました。
「ネズミさん!早く逃げて!」
ネズミは一目散に逃げ出しました。それをみた子猫もネズミとは別の方向に走り始めました。
「まてぇ!食ってやる!」
そういいながら犬は子猫を追いかけました。
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