異世界に

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「なら良しとする」 何故お前が偉そうに? 「ねぇ昴。流れ星に何願う?」 「知らね。けど僕の事だ夢のない下らない事だよ」 「昴は自分に自信がないんだなぁ」 自信なんてない。自信が持てるだけの努力をしてこなかったから。ただそれだけだ。 「それが僕という人間だから仕方ないだろ。僕は小さいんだ。ただでさえ小さいのに自信が持てないし自信を持つだけの努力をしようとすらしない怠け者でもある」 「視点を変えるのが怖い臆病でもあるんじゃない?」 「それは違う。視点が変わったって存在してる物は同じなんだ。見え方が変わるだけ」 「見え方が変わればその人にとっての存在は変わるんだよ?」 屁理屈だろ。多分どんな場所から見ても。いや、誰にも見えなくても存在してるんだから。存在は見ている人間なんて全く意識せずにただそこに在るだけ。それに比べて観測者はその存在の為に動く。観測者が動いた所で何も変わりはしないのに。 「そっか。私はね、ハッピーエンドをお願いするよ」 「何のだ?ドラマか?」 「フフ、内緒」 後ろから聞こえる声は嬉しそうなのに何処か悲しそうだった。
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