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裕「いや、別に俺の方は問題ないけど。・・・別に俺じゃなくても、『セシル』や『シャル』とかに聞いてもらった方が良いんじゃないか?二人も、お前の歌好きだろ?」
美姫「二人にはもう聞いてもらってるよ。でもね、色んな人の意見が聞きたいの。だから、ダメかな?」
美姫の言葉を聞き、裕は頭を掻きながら溜め息を吐く。
裕「電話越しでそんな悲しそうな声を出さないでくれよ。・・・分かったよ。今度聞くから家に来てくれ。・・・今回もラブソングだったりするのか?」
美姫「うん、そうだよ。今回はね、好きな人に告白できない女の子達の気持ちを綴った歌なんだ。・・・裕君、よく分かったね。」
裕「そりゃ、お前が出してる歌ってラブソングが大半だろ?・・・予想もつくよ。」
美姫「そっか。それもそうだね。・・・あははは。」
裕の言葉を聞き、美姫は電話越しで笑う。美姫の笑い声を聞いて、裕も笑顔になっていた。
美姫「・・・ねぇ、裕君。いつになったら、こっちに帰ってくるの?皆、裕君が帰ってくるの待ってるんだよ。」
電話越しで笑っていた美姫だったが、真剣な声色に変わり裕に話し掛ける。裕も笑うのを止め、黙る。
裕「・・・分かってるよ。取り合えず、今通ってる高校を卒業するまでだから、・・・そっちに帰れるのは、約一年半後だな。」
美姫「・・・そっか。そうだよね。」
裕の言葉に、美姫が沈んだ声を出す。
裕「(や、ヤバイ💧美姫が落ち込んじゃったよ。どうにかして、元気付けないと・・・)・・・で、でもまぁ、夏休みとかの長期休暇とかにはそっちに帰るし、ちょくちょく会いに行くから。な?だから、いつもの元気な美姫になってくれよ。」
裕は美姫を元気付ける為に、必死になって美姫を励まそうとする。
美姫「裕君、・・・・・・裕君はやっぱり優しいね。いつも他人の事を考えて。(そんな裕君だから・・・・・・)」
裕「俺は優しくなんてないよ。・・・美姫、そろそろ切るぞ。」
美姫「あっ、待って。最後にね、今度ライブがあるから、そのライブのチケットを送るから来てね。」
裕「了解。今回も見に行くよ。」
美姫「裕君、ありがとうね。バイバイ。」
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