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美咲「・・・見ていれば分かります。もうじきですから。」
蓮華「そうか。」
蓮華は、美咲の言葉を聞くと映像を見る。
映像は、どしゃ降りの雨の中、走っている裕のままだった。そんな裕が、曲がり角を曲がり走っていた時、
裕「ん?なんだ、あれは?」
雨の中で視界が狭まった状態で、先の道路に黒い何かが見えていた。
が、雨で視界が悪いので、それが何か分からなかった裕は、気にせずに走り続けていた。
裕が走り、黒い何かとの距離が狭まっていき、視認できるようになる距離になっていく。
裕「!?・・・嘘だろ?」
黒い何かが見える距離になり、それを見た裕は、驚きの表情で立ち止まっていた。
地面にあった、黒い何かとは・・・
?「・・・ハァッ・・・・・・ハァッ」
黒いローブ?のような物を身に纏い、顔を真っ赤にさせた黒髪の女性が地面に倒れていた。
地面に倒れている女性を見たなのは達は、驚いた表情をしながら、その女性と美咲を交互に見る。
倒れている女性は美咲と同じ顔をしていたのだ。
美咲「皆さんも気付いていると思いますが、あの女性は・・・私です。この時私は、身体の調子が悪く、地面に倒れて動けなくなっていたんです。」
そう言って美咲は、映像の裕を見る。美咲につられるように、なのは達も視線を移す。
裕「行き倒れか?・・・大丈夫ですか?大丈夫ですか!?」
驚いていた裕だったが、女性に近付き女性の肩を叩いて女性に呼び掛ける。
が、女性は裕の言葉に反応せず、荒い息遣いをしていた。
裕「・・・身体が熱い。・・・!?酷い熱だ。・・・どこかで看病しないとまずいな。」
裕は女性の額に手を当てる。そして、女性の体温が異常に高い事に気付いた裕は、女性を背中におぶる。
裕「・・・さすがに放っておく訳にも行かないしな。後ちょっとの辛抱だからな。我慢しててくれよ。」
女性を背中に乗せた裕は、必死な表情で走っていった。その時、意識が無かった女性が、裕の服を力無く掴んでいた事に裕は気付いていなかった。そして、アルトリアは裕を追うように走っていた。
女性を背負った裕は、数分間走り、現在は自分の家の中に入っていた。
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