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恋とアルトリアが居なくなった日から数日が経った。士達は、この世界での役割が終わったからなのか、アポロガイスト達を倒した日の内に、次の世界に旅立ってしまい、姿を消していたなのは達はレジェンドの正体を知り、サーヴァント達とも顔合わせをしていた。そして、裕は
裕「・・・・・・姉さん、・・・アルトリア。」
自室に籠り、アルトリアの首輪と恋の方天画戟に触れながら涙を流していた。
裕は、恋とアルトリアが居なくなった日から一歩も部屋から出ていないのだ。・・・周りの皆も、裕の事を心配し、毎日裕の様子を見に来ていたりする。そして、今日も
クロノ「・・・裕、入るぞ。」
裕「・・・クロノ?どうして、」
裕の部屋の扉が開き、クロノが部屋の中に入ってくる。裕はクロノが来た事に驚いたのか、顔をあげてクロノを見る。
クロノ「フェイト達から連絡があったんだ。君が元気を無くしたと聞いてね、様子を見に来たんだ。」
裕「・・・そうか。」
クロノの話を聞き終えると、裕は再び俯き首輪と方天画戟を見る。
クロノ「・・・酷い顔だな。いつもの君の顔からは想像が付かない程だ。」
裕「・・・そうか。」
裕はどこか、上の空だった。
クロノ(これは、思っていたよりも重症のようだな。・・・・・・まるで、昔の僕を見ているようだ。・・・いや、昔の僕よりも重症かもしれないな。)
裕の様子を見てクロノは思い返す。かつて、父親を失った事で笑顔を失っていた過去の自分を思い出し、今の裕と重ね合わせる。
クロノ「(今の僕じゃ、励ましの言葉を送るしかないか。)・・・・・・裕、君の気持ちは分かる。」
裕「・・・・・・」(ピクッ)
クロノの言葉を聞き、裕の身体が少しだけ動く。
クロノ「哀しい気持ちは分かる。でも、いつまでも引き摺っていてはダメだ。フェイトや皆が裕の事を心配している。・・・だから、」
裕「・・・・・・るな。」
クロノ「・・・裕?」
クロノの話を聞き、裕が小さな声で呟く。クロノは首を傾げる。
裕「ふざけるな!!」
クロノ「っ!?」
裕のいきなりの怒声にクロノはビックリする。
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