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?「いえ、・・・元はと言えば、私が余計な事を言ったせいであんな事になったんです。私の方こそ、すいませんでした。」
そう言って女性が頭を下げて謝まるが、裕は自分が悪いと言い、再び頭を下げて謝る。
そして、二人は互いに謝り続け、二人の謝り合いはしばらくの間続いた。
裕「・・・このまま、謝り続けても、時間のムダになると思うんだが。」
?「そ、そうですね。」
裕「まぁ、色んな事が合ったけど、これから宜しくな。」
裕は女性に笑い掛けながら、女性に右手を差し出す。
?「はい。・・・こちらこそ、これから宜しくお願いします。」
裕の笑顔を見て、女性も笑顔になって右手を出し、裕と握手をする。
?「あの、貴方の名前は何と言うんですか?」
裕「あっ、そう言えばまだ俺の名前を教えてなかったな。・・・俺の名前は裕、蒼月裕だ。」
?「裕・・・いい名前ですね。・・・・・・裕、貴方にお願いがあるんですが、いいですか?」
裕「お願い?何だ?何でも言ってみてくれ。今日からは一緒に生活する家族になるんだから。」
?「家族、ですか。嬉しいです。・・・それで、私のお願いと言うのは、私の名前を決めて欲しいんです。」
裕「名前を!?俺が君の名前を決めてもいいのか?」
女性の言葉に驚いた裕は、女性に尋ねる。
?「はい。・・・今の私には名前がありません。さすがに名前が無いと、これから不便になりますから、・・・だから、私を助けてくれた裕に私の名前を決めて欲しいんです。」
女性が裕の眼を真っ直ぐに見つめながら話す。
裕「・・・分かった。君の名前、考えてみるよ。」
?「ありがとうございます。」
女性は、裕の言葉に笑顔でお礼を言う。
裕「・・・・・・・・・美咲」
?「えっ?」
裕「美咲って名前はどうかな?美しく咲くって書いて美咲って名前なんだけど。」
?「美咲・・・いい名前ですね。決めました。私の名前は美咲です。」
こうして女性は、美咲と言う名前に決まったのだった。
美咲「・・・ところで、私の名前の美咲の由来は何なんですか?」
裕「言わなきゃダメ?」
美咲「ダメです。名前の由来は気になりますから。」
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