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美咲「そうなんですか。・・・動物病院も大変なんですね。」
裕「だな。」
そんな風に裕と美咲は笑いながら歩いていた。
そんな時、
?「見つけましたよ。」
裕「?・・・あんた、誰だ?(なんだ?こいつから、嫌な気配が・・・。)」
美咲と裕の前に、黒いコートに黒い帽子をした長身の男が立ちはだかる。そして裕は、その男から感じる殺気のような物に反応し、身構える。
男「おや、そんなに警戒しないでくださいよ。・・・用があるのは、貴方ではなく、貴女の方ですよ。」
男は裕が警戒した事に苦笑いをし、男は美咲を見る。
美咲「私に?・・・貴方は一体、誰なんですか?」
男「私が誰と言う質問にはお答えできませんね。・・・私はただ、貴女を連れて来るように、と言われているだけですから。・・・なので、私に着いて来てくれませんか?」
男が美咲に近寄ろうとする。
裕「ちょっと待てよあんた。・・・素性も分からないような奴に、美咲を連れて行かせる訳にはいかないな。・・・お前、何者なんだよ。」
裕が美咲の前に立ち、男に立ちはだかる。そして、男を睨み付ける。
男「おぉ、怖い怖い。・・・はぁ~、やはりそう物事は簡単に、上手く行かない物ですね。・・・・・・こうなったら、しょうがないですね。」
裕の睨みに対し、男はおちょくるような態度を取りながら、被っていた帽子を外し、帽子を胸に当てる。
その瞬間、男の身体が灰色の怪物の姿に変貌する。
裕「!?その姿は」
男が怪物に変貌すると、裕は驚いた表情を浮かべたが、すぐに美咲の手を引きながら、怪物との距離を作る。
怪物「・・・あまり、こういう事はしたくなかったんですが、仕方ありませんね。貴女を力ずくでも連れて行くしかありませんね。」
そう言って怪物は、手に剣を持つ。
「きゃぁぁぁ!!!!」
「なっ、なんだあれは!!!?」
怪物の姿を見た一般人達は悲鳴をあげながら逃げていく。逃げていく人達を見て、怪物は溜め息を吐き、
怪物「こうなるから、私は嫌だったんですよ。・・・・・・大人しく、彼女を私に渡してくれませんか?そうすれば、貴方の命だけは助けてあげましょう。」
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