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「あ、桜子。」
「んー?なにー?」
「ソフトクリーム、口ついてる。」
「え、どこどこ?」
「ここ。」
指でソフトクリームを拭ってやるとくすぐったそうに笑う彼女が俺は好きだ。
「ありがとー。勝馬。」
「ん。あと靴紐ほどけてる。」
「…あ、ほんとだ。」
むー、と桜子はしゃがもうとするけれど。
しゃがめない。
こてん、とそのままこけてしまった。
「大丈夫?」
「ん、生きてるからー。」
そのまま座り直して桜子は靴紐を結び直す。
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