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「ギブアップ。」
「えー。」
ぴたっと足を止めてそう言えば不満そうな声を上げながら桜子はゆっくりと振り返る。
「僕は桜子ちゃんのこと考えるので精一杯なので。」
「えー、そんなのお馬鹿になっちゃうよー?」
「いいよ。桜子馬鹿になるから。」
「えー、」
ころころと桜子は笑いながらソフトクリームを舐める。
「なら、わたしは勝馬馬鹿になろうかなー。」
桜子はずるいと思う。
ほんと可愛過ぎるだろ。
「なってよ、僕のことだけ考えてよ。」
可愛すぎるからちょっと意地悪したくなる。
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