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今日は運命の日。
時間が進むのって思っているよりも速いなぁなんて思っていた。
ビ――
試合の終わる告げるホイッスルが鳴り響く。
乱れた呼吸と歓声と鳴き声と喜びの声が会場の中に響き渡る中、観客から綾瀬くんの姿を探す。
昨日…見に来るって言った綾瀬くん。
なのに今日、一度も姿を見てない…
…やっぱり冗談やったんかなぁ
悠里「杏里やったね。」
そう言って抱きついて来たのは小学からのバスケ仲間の悠里。
杏里「っちょ…いきなり抱きついてくるな悠里」
悠里「だって次は決勝戦だよ絶対に勝とう…って足大丈夫?」
ってそうだ…次は決勝戦だ。
綾瀬くんのことを考えてる余裕なんてなかった。
杏里「大丈夫よ。悠里とりあえず皆を集めて」
悠里「わかった!」
最初は痛みを感じてた足もずっと動かし続けると痛みも麻痺して何も感じなくなった。
ただ腫れが酷くなっているのだけはわかった。
杏里「よし!皆でエンジン組もう」
忘れもしない
小6の時の決勝戦。
三年前、此処に私と一輝がいたんだ。
杏里「絶対に優勝するよ――」
「「お―――――!!」」
一輝とした約束も…今日絶対に果たすからね。
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