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「やったぁ!スピット封印成功っ!」
ぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでいる自称魔法少女。
あれは成功なのか?
「今回は大丈夫だったみたいだけど……まだまだ練習が必要だね、めあり」
「う~っ、わかってるってばぁ」
ぬいぐるみに叱られて落ち込む自称魔法少女。……自称魔法少女って二人称面倒くせぇな。
「で、めあり、学校……」
「あ~っ!そうだったそうだった!いけないっ完全に遅刻だよ~っ!」
そして僕には目もくれず走り去る……
「ってそうはいくかっ!こら待てそこの自称魔法少女!僕を完全無視ですか!?いきなり空から降ってきて僕を押し潰した挙句無視ですか!?」
「ふえ?」
キキィィと減速、立ち止まり僕へ振り返る自称魔法少女の桜田めありさん。ピンクのリボンで括った小さなツインテール、大きく吸い込まれそうなぱっちりおめめ……普通に可愛いな。
……なにきょとんとしちゃってんの?
なんだその“この人、誰?”的な視線は。
「あっ、あのっ、すみません!どなたか存じませんが、今私とっても急いでいるんです!」
「急いでいるのは僕も同じだ。それに今からじゃどう足掻いたって間に合わないよ、だってもう授業が始まっている時間だしね」
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