灯りは、

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「ユチョン!ユッチョーン!」 「んだよ!!うっせーなっ」 「お店手伝ってよ!」 「無理に決まってんだろ」 なんのために休みもらったんだよ。 そう言ってまた目をつぶれば、大きく揺すられる。 今日は負けねーぞ。 いつも、ここで泣かれて仕方なく店に出る。 けど、今日はそうはいかないからなっ。 「ユチョン…、おね、…がい…ふぇ…」 ほーら、きた。 絶対に起きまいと思って背を向ける。 「ねぇ、…ゆちょ、ねぇ」 俺の袖をクイクイ引っ張ってくる。 ……くそっ 「…なに?」 「ちょっと、ちょっとでいいの。お店、来て?」 そうして上目遣いまでプラスされりゃあ、断るすべは無し。 てか、断れねー。 可愛い子はずるいよなぁ。 そう思いながら渋々、ソファから立ち上がった。
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