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「ゔっ!!…っぅ…」
やばい、吐く。
びっくりするくらい軽くなった体を起こしてトイレに走った。
「うぇ゙っ……ッ、…はぁっ」
しばらく何も食べてないせいで出てくるのは水と胃液だけ。
その間も頭の中には昨日の光景が映し出されてた。
「ユチョン!…大丈夫?」
追いかけてきたジュンスが心配そうに言う。
その後ろにはあの子もいて。
目に涙をためて、今にも泣き出しそうな顔で俺を見てる。
昨日と、同じ表情で。
「あ、あの………っ」
無意識のうちに睨んでたのかな。
その子は、潤んだ目をさらに潤ませて口を開いた。
「ご、ごめんなさい……」
ぎゅっと拳を握りしめて、頭を下げた。
その時、伏せられた目から涙がこぼれ落ちたのがわかった。
「僕の、せいですよね…っ…?」
「え………?」
「はっ……、覚えてたんだ…」
そりゃ、そうだよな。
昨日の今日だもん。
忘れる方がおかしい。
「…か、帰ります……っ」
「えっ、チャンミン君!?」
“チャンミン”
チャンミン、か…
妙に頭に染み付くその名前に、何故か俺の胸がグッと締め付けられた。
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