俺を、

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「2021号室…2021号室…」 なんだよ、このホテル! 広すぎる… こんなに広いホテルに呼ばれるのは初めて。 しかも大抵のやつはとれない最上級スイートルーム。 相当な金持ちだな…。 やっと部屋を見つけて受付で渡されたカードキーを差してドアを開ける。 「どうも。ユチョンです」 いつものごとく挨拶をして頭を上げる。 「よく来たね。そこ、座って」 返事をしたそいつは両手にワインとグラスを持って顎でソファをさした。 言われた通りに座るとそいつは向かいのソファに座った。 なんか、調子狂う。 「あの、」 「ゆっくりしようよ」 「え?」 なんだよ、こいつ。 今までにいないタイプの客に少し戸惑ってるとワインを出された。 「別に君の体が目当てなわけじゃないから」 「……」 「とりあえず飲みなよ」 軽く頭を下げて一口ワインを飲む。 ……うまい。 「あの、なんで俺を呼んだんですか?」 「なんかさ、初々しかったから」 「は?」 俺としては屈辱的な言葉に思わず眉間にシワが寄りそうになった。 それなりに様になってきたと思ってた俺には相当なダメージだった。 そいつはワイングラスを揺らしながら俺を見つめて優しく笑った。
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