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「この後予定は?」
「え?あ、予定…」
これってなんて言えばいいのかな…?
「あるんだな」
「あ、はい…。」
「別に気にしなくていいよ」
そう言って財布から万札を数枚取り出して俺の前に差し出した。
「え?」
「次、あるんだろ?早く行きなよ」
なんなの、まじで。
なんか俺が馬鹿みたいじゃん。
もちろんそんなことは言えない俺はそいつの隣に行き今日初めてのキスをした。
「なんかごめんなさい。次は、もっと楽しませてあげるから」
そう耳元で囁けばまた優しい笑顔で笑ってくしゃくしゃと俺の頭を撫でた。
「もー、セット崩れちゃうよ」
なんだろ。
すっげぇ落ち着く。
その後もう一度ありがとうございました、と言って部屋を出た。
なんかいろいろとカチンときたけど、また指名してほしいな…
さっきまでの苛々してた気持ちはどこえやら。
俺はいつもより軽い気持ちで次の仕事に向かった。
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