俺を、

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次の客との待ち合わせ場所を確認しようと携帯を取り出したのと同時に、聞き慣れた音楽がホテルのロビーに響いた。 「もしもーし」 「おぉ、もう一人目終わったのか?」 「まぁねー」 また指名かな? 最近ちょっとずつ人気が出てきて一晩に3人とか相手するから寝る暇もない。 まぁ、指名が増えるのは嬉しいんだけどやっぱり疲れるよ…… 「で、なに?また指名?」 「あぁ。大丈夫か?」 「大丈夫だよ。ヒョン、心配しすぎ」 笑いながらそう言うとまた少し困ったように三人目だぞ…?、と言った。 「まだ若いから」 それに今日はまだ一回もヤってないしね。 「ははっ、そうだな。じゃあよろしくな」 「了解です」 電話を切って適当にポケットに突っ込んで外に出る。 「月…」 街のネオンの光に負けずに一層光輝いているそれは、俺には眩しすぎた。
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