エピソードⅡ トマト姫

2/24
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/54ページ
拝啓。お母様、お父様。 今まで育てて頂きありがとうごさいました。 私、神堕奉は、トマト女の魔の手におちて殺されるでしょう。 大した親孝行もできずに死ぬことをどうかお許しください。 最後に一つ、言っておきたい事がございます。 ――『アタック・オブ・ザ・キラートマト』は不朽の名作です。 そんなことを心中に思いながら、天国行きのキャンピングカーで疾走中。 このキャンピングカーの車内が何もかも真っ赤なのは、多分僕を殺した時の血を目立たなくするためか。 「クソッ! 離せ」 「嫌よ。貴方また暴れるでしょ?」
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!