第一章

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それから俺は狂ったように 俺を殺そうとする村人や子供 を殺していった。 村人:「ひぃっ!た、助け…」 村人:「だっ、誰か…!」 村人:「ギャァァァァァ!」 「なんで? 俺が助けてって言っても 助けてくれなかったくせに」 それからも俺は殺していった。 壊れた機械のように。 そのあと、俺が見つけたのは 戦争のあとであろう 場所にたどり着いた。 そこには天人や人間の 死体が無数に転がっていた。 そこからまだ使える刀を 1つの死体から剥ぎ取った。 そしてその死体からもうひとつ 見つけたものは… 「…あっ!握り飯!」 生きていたら食べていたで あろう、懐に二個ほどの 握り飯があったのだ。 少し血が付いていたが そんなの気にしない。 家にいたときは 何も食べさせてくれなかった。 名前もつけてくれなかったから もちろん名前もない。 子供は死体の上に座って その握り飯を食べていた。 それからだろう、 子供が死体を漁りはじめてから 町や村にある噂が流れた。 ―『戦場に銀髪の 屍を喰らう鬼がいる』― と…。 その頃、ある山奥にある 私塾にいるある人にも その噂が流れていた…
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