手紙

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私は、昔から友人がいなかった。 親でさえ不器用な私に期待せず、出来の良い妹を可愛がっていた。 私は、誰の目にも止まらない人間だと思っていた。 よく母親には、なんでそんなに妹のようにできないのだろう?という言葉を何度も言われ続けてきた。 そのたびに、幼い頃の私は、自分の部屋へ行っては、声を殺して涙を流していた。 妹は、頭も運動神経も良くて、容姿にも恵まれていた。 おまけに、愛嬌も良くて性格も明るいので、いつも彼女の周りには人が集まってきていた。 .
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