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昼休みまでは無事に過ぎた……とは、とてもじゃないが言えない。
休み時間毎にクラス以外のギャラリーが増えつづけたためだ。
(俺は珍獣か!?)
ギャラリーの異様な熱気のせいか、休み時間に俺に話し掛けてくる人間は皆無だった。
俺もギャラリーの視線を避けるように、机に突っ伏していたし……。
お陰でまだ、全く事情が飲み込めないままだ。
(…さて)
昼メシはどうしたらいいんだ。購買とか食堂はどこにあるんだろうか。
どんなに異常事態でも腹は空くのだ。
頼みの三枝さんは、緊急の呼び出しで委員会に出かけてしまった。
方向音痴ではないが、この迷路の様な校舎をを無事に目的地にたどり着く自信はない。
まして、目的地の位置もわからない。
(腹減った~…)
こんな事なら、弁当にすればよかった。ここの食堂や購買は安くてウマイと聞いていたから、期待してたのに…。
「…くん。六田く~ん? お昼は?」
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