3人が本棚に入れています
本棚に追加
◇ ◇ ◇
「待たせちゃったね。六田君」
自治会室の前方にある扉を開くと、執行部室に繋がっていた。
広さは普通教室くらいだろうか。
正面に黒板とホワイトボードがあり、その手前にさっきと同じ机がロの字型に配置されている。
廊下側に窓はなく、扉が一つ。壁に沿って頑丈そうなスチール棚が二つ。さらに、それと平行に同じ棚がもう二つ。中身はびっちり詰まっている。
窓側は窓を塞がない低い棚が置いてあり、観葉植物の植木鉢が乗っていたりする。
入ってきた扉側の壁には低い棚とコピー機があり、こちらはダンボールとか紙の束が雑然と積み上げられている。
今、ここに居たのは二人。
自治会長と、髪をきっちりと整え、かっちりした眼鏡をかけた、背の高い、いかにも「出来ます」という感じの男子生徒。
制服を着ていなかったら、学生だとわからなかっただろう。
(三年生かな)
「彼は副自治会長の一方<ひじかた>君。君と同じクラスだよ」
「はっ?」
同じクラス? まだ、会長が同級生だと言われた方が納得できる。
最初のコメントを投稿しよう!