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まとう雰囲気は得体の知れない感じがするが、にこにこと笑っている顔はどちらかというと、童顔である。身長も俺と同じ位だし。
「彼、存在感ないからね。人が一杯居ると同じクラスだなんて気づかなかっただろう?」
えっ。存在感どころか、威圧感まで感じますが?
「…会長。私の存在感がないのではなく、今朝からの騒ぎで、彼が周りに注意をはらっていなかっただけだと思います」
確かに。午前中はずっと机と仲良くしていた。
「冗談だよ。相変わらず、頭が固いな~。ねえ、そう思うだろう?」
えぇっ。こっちに話を振られても…。
「一方くん。スマイル、スマ~イル」
「会長が緩いんで、その位でちょうどいいんじゃないですか」
一緒に入ってきた彼女達は遠慮がない。というか三枝さん。そんなコト、言っていいのか?
「ほら~。三枝君くらいの返し、出来なきゃ駄目だよ」
当の会長は、にこにこと一方にダメ出しをしている。
「会長。話が逸脱しています。昼休みが終わってしまいますよ」
「そうだね。あ、適当に座って」
俺達はガタガタと近くにあった椅子を引き、腰をおろした。
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