3人が本棚に入れています
本棚に追加
◇ ◇ ◇
(学校の選択、間違えたかも)
あれから教室まで沈黙が続き、その間、俺は従姉妹と幼なじみに押し切られるように、この学校に決めた事を後悔しはじめていた。
戸を開け教室の中へ入る法月の後ろに続いて、ひとつ息を吐き、俺も中へ足を踏み入れる。
瞬間、わずかに教室の中がざわめいたが、黒板に俺の名前を書き、転校生だと紹介する頃にはどよめきに変わっていた。
--それで今に至っている。
(……あぁ。そういや職員室、あんな状態だったな)
あれでは俺の服装になんて誰も注意をはらってなんかいなかっただろう。
…とりあえず、回想している場合じゃないな俺。
(挨拶しなくては)
「六田隆司です。よろしく」
ま、無難な挨拶だろう。
「おい…嘘だろう」
「まさかなぁ」
「こんな事もあるんだね~」
-…誰も聞いちゃいないようだが。
「あ゙ぁっ、絶対に有り得ないと思ったのにぃぃっ!!」
「ヤラレタ~」
「………」
やっぱりわからん。さっぱりわからんっ。
一体全体みんなナンの話をしてるんだ?
最初のコメントを投稿しよう!