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チリンチリン
1人の少女が恐る恐るドアを開け入ってきた。
「すいませーん!誰かいらっしゃいませんかー?」
少女が部屋に響きわたる程の声を出すが室内は静まり返っている。
「居ないのかな?
…わっビックリしたぁ…猫か…」
ニャーといいながら子猫が少女にすり寄ってきた。
少女はしゃがみ込み猫を撫でる。
「可愛いー。ここの子なの?
…それにしても凄い本の量だなー。本屋さんなのかな?」
少女が入った店内は本がとても並んでいて少し狭く感じるが、本棚の奥には椅子やテーブル等お洒落な小物類もおいてあるのが分かる。
とても落ち着いていて落ち着く空間でもあった。
「…ちょっと…ちょっとだけなら良いよ…ね?」
少女は本棚の前まで行くと青色の本を一冊手に取うとした。
「その本、気になるの?」
黒髪の女性が少女に声をかけた。髪は腰まで有るり髪をアップにし、白いワンピースを着こなしている。顔はその辺の有名人よりも整っており、中性的な不思議な雰囲気だった。
先ほどの子猫はいつの間にか黒髪の女性の足元もくるくる回っていた。
少女は黒髪の女性がいきなり現れた事等で固まってしまっていた。
「その本、気になるの?」
黒髪の女性はもう一度少女に声をかける。
すると、
「は、はい?…えっとあの…」
少女はいきなりの事に何なんだか分からなくなり、訳の分からない返答をしてしまった。
「ふふっ
まぁ一端座りましょうか。こっちに来て?」
黒髪の女性は微笑むと奥にある椅子へと少女を案内した。
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