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「碧君……隣よろしくお願いします」
瑠亜は静かに腰を下ろそうとしたが、ジロッと睨まれ思わず尻餅をついてしまった。
急いで立ち上がろうとするのだが、膝がカクカクと震えそれどころではなくなっている。
「いつまで座っているつもりだ、それとも床で授業を受ける気か?」
凄みのある声が飛んでくる。
彼はまともに目を合わせようとはしなかった。
ずっと立ち上がれずにいた私を引き上げてくれたのは、担任の大澤しいな先生。
「なにやってるの?早く席に着きなさい」
口調は厳しかったが、差し出された手はとても温かく、優しさを感じた。
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