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「先輩、また来たんですか?」 この人、碧君と何か関係あるのかな。 目と目が合って、直感で危ないと感じたけどその時はまだ自分には関係ないと、無意識のうちに思っていた。 「碧……この間までの人形はどうした?」 意味深な言葉を投げ掛けた先輩。 人形? 疑問が頭に浮かんでは消え、浮かんでは消えを繰り返した。 「あれならもう用済みなので先輩に譲りますよ」 譲る?それはもういらなくなったということ。 「そうか分かった、もう話すことは何もない」 最後は擦れかかっていてよく聞き取れなかった。 言い終えると、先輩は俯きながら教室を出て行った。
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