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光side
新緑が芽吹き始めたこの季節。俺らの通う文月学園では、新学期最初の行事である『清涼祭』の準備が始まりつつあった。
お化け屋敷に焼きそばやクレープ屋、『試験召喚システム』の展示をするクラス。学園祭準備のためのLHRの時間はどの教室を見ても、活気があふれている。
そして、我らがFクラスはというと…
須「吉井!こいっ!」
明「勝負だ、須川君!!」
須「お前の球なんか、場外まで飛ばしてやる…」
野球をしていた。
やっぱり、体を動かすって、いいことだよね。
明「言ったな!?こうなったら、意地でも打たせるもんか!」
気合いは充分だな。
キャッチャーである、雄二のサインは、
『次の球は、カーブをバッターの頭に。』
うん。いい判断だ。
明「って、それ反則じゃないのっ!?」
光「明久。そんなことはないぞ。敬遠と同じ効果を持つものなんだから、力一杯投げていけ。」
明「効果は同じでも、バッターに対するダメージが違うでしょっ!?」
鉄「貴様ら!!学園祭の準備をサボって、何をしているか!」
光「野球ですけど、何か?」
鉄「結局、サボっているではないか!」
そんなの、言いがかりだ。
鉄「吉井!貴様がサボリの主犯か!」
明「ち、違います!!どうしていつも僕を目の仇にするんですか!?」
日頃の行いが悪いからさ、明久。
明「野球やろうって言い出したのは、雄二でしょ!なんとかしてよ!!」
どうするつもりだ、雄二。
『フォークを鉄人の股間に。』
明「違う!!今求めているのは、球種やコースじゃない!」
純「明久!ボール、パス!」
純平はボールを明久から受け取った。
純「くらえ、鉄人!石○天○拳!」
ああ。パクるなって言ったのに。
鉄「ぐおっ!!」
鉄人はそれをなんとか受け止めた。
鉄「貴様ら!!」
光「やべぇ!!」
鉄「星の○、成就のために。ソ○モンよ、私は帰ってきた!!」
あんたも、声が同じだからって、パクるなよ!てか、あんたらガン〇ム好きだな!?
純「ぐはっ!?」
それをもろに当たった純平は動かなくなった。
鉄「全員、教室へ戻れ!!この時期になっても、まだ出し物が決まってないクラスなんて、うちだけだぞ!」
う~ん、めんどくさいな。
純平を引きずりながら、そんなことを考えていた。
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