亜細亜

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「だから、その言い方は止めるよろし。」 王耀が眉をしかめながら、菊に話す。国々が共生して亜細亜になってから、菊は、王耀を兄上と呼ぶようになっていた。 初めは、王耀もそれなりに嬉しかったのだが、違和感があったのかあまり好ましい言い方ではなくなっていた。 だが、菊は懲りずに兄上と読んでいるのが現状であった。 困った顔の王耀をみて、意地悪くクスクスと菊が笑うのは毎回の事だった。 「ふふ。兄上の困った顔はいじり甲斐がありますね。それは、さておき。本題でしたね。」 実にすみません。と言いながら本題モードに入った空気を察知して王耀は話をはじめた。 「今回の会議は、アルの空想だったあるね。まったく、空想ごときで仙人を使うなあるよ。」 呆れたようにため息をついてから、手元にあった飲茶を飲む。 報告が報告だけだったのか、さすがに感情を表さない香も携帯を落として王耀をガン見していた。 湾も、一生懸命かいていた薄くて高い本の束を落としてガン見し、菊も塩鮭を見るような目で見ていた。 ヨンスは、「ホルホルっ」と楽しそうにお絵かきをしていた。 三人の視線にいたたまれないのか、アワアワとしながら王耀は口を開いた。 「な、なにあるか。」 「いや、呆気なかったもんっすから。」 「で、アルさんはどんな空想を思いついたんでしょうか。」 「あ、それ私も知りたいのネ。」 「ホルホルっ」 「こら、ヨンス。ちゃんと聞くあるよ!で、アルの空想の話あるが、なんでもお友達のトニーが地球を滅ぼしにくる悪い奴らを見つけたって話ある。」 「兄貴、トニーって、あの宇宙人ですか??」 「そぅある。悪い奴らの名前は、ゼロ。それ以外はなにも分からないある。まぁ、心配すること、ないあるがな。」 ニカッと、笑う王耀に菊が口を開く。 「えぇ。私達のフォースがあればそんなやつらイチコロですね。」 すると、またヨンスが首を傾げる。 「フォースってナンスカ、兄貴?」
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