第二章 The World of distortion

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「これが最終兵器(ビーストアウト)!覚悟しなさい!!」 その獣と化したアインは一瞬にして敵の後ろに回り込み、全身の大剣を敵に串刺しにした。 「外部ダメージ、許容範囲ヲオーバー。戦闘続行不可能」 敵はそのまま宇宙空間で爆ぜ、消え去った。 「やっ‥‥た。やっと‥‥‥‥。」 そのまま気絶する光。 「くそ!間に合わなかったか」 そこに遅れて一閃が合体した姿の『ダブルオードライ』で現れた。 ダブルオードライは形は武士の様な姿をし、アインとは対照的に漆黒の闇色をしている。 機体の頭は日本古来の兜の形をしており、角が三本ある。両腰にはそれぞれ二本づつヒートブレードとレーザーブレードが装備されている。 「光、光。大丈夫か?」 「‥‥。」 しかし返事は返って来ない。 「仕方ない。母艦を呼んでアインを連れて帰るか」 《生態エネルギーを発見。ビーストアウト・オートパイロットモードで生態反応を破壊・撃破します》 すると、アインは勝手に動き出し、トランスフォームしたままゆっくりと後ろからドライへと近づいて行った。 「‥‥えぇ、結局のところ、光が敵を破壊してました」 「そうか、了解した。では、迎えの艦を近くのISS(国際宇宙ステーション)から出す。お前は敵の残骸が無いかどうか見てから艦に乗れ」 「わかり‥‥」 ピー!ピー! 《Warning》 『後方からロックされています』 俺は急いで後ろを振り向くと、バスターソードを振りかざしているアインがそこにいた。 「なっ!」 それを見てとっさにヒートブレードを抜く。 火花を散らし、ぶつかり合うヒートブレードとバスターソード。 「光!何してんだよ。俺だ!?」 「‥‥。」 しかし声は届いてはなく、もう一度バスターソードで思いっきり斬りかかってくるアイン。 「一閃!聞こえるか?」 「はい」 「今のアインはオートパイロットモード。更にトランスフォーム状態、言うなれば暴走している」 「え?じゃあ俺はどうすれば良いんですか?」 司令官は少し溜めてから言った。 「‥‥‥‥殺れ。」 それはあまりにも残酷で衝撃的な言葉だった。 「あいつを止める方法はそれしかない。エネルギー切れを狙おうとしたら最後、容赦なく撃破されるぞ」 「つまり、光ごと‥‥」 モニターに映し出されている司令官の顔はゆっくりと頷いた。
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