100人が本棚に入れています
本棚に追加
しかしそのチャンスの時間は一秒もない。
しかも残りエネルギーを考えると使用できるチャンスは一度きり。
「いっくん準備は良い?相手のアサルトライフルの弾切れがもう少しでくるわ」
「了解。じゃ、一気に仕掛ける!」
俺は弾丸をかわしながらリミッター解除を始める。
「オラオラオラァァ!!」
カチッ!カチッ!
「チッ!弾切れか‥‥」
「いっくん今よ!!」
「おう!!」
俺は機体のエネルギーをブーストに全てまわし、「スサノオ」を構える。
「うぉぉぉ!ライトニング・ブースト!!」
俺はジグザグな軌道を描きながら、高速で敵に突っ込む。
「まだあんな技を隠し持っていたのかよ」
急いでアサルトライフルに弾を込め、連射したが
「くそっ!ジグザグに動きやがって!!」
急いで蛇腹剣を呼び出し応戦しようとするがもう目の前まで迫っていた。
「とどめだ!!」
俺はライフルを引き裂き、とどめをさす寸前で刀を止めた
「何でとどめをささないんですか」
「おっ、性格、元に戻ったな」
「そんなことはどうだっていい!なぜ‥‥」
「これから仲間としてやっていくんだ。そんなやつを傷つける訳にはいかないだろ?」
「その甘さ、今後命取りになるかも知れませんよ」
「その時はそのときさ」
そう言ったあと試合終了の合図がアリーナに響いた。
《試合終了。勝者、白夜一閃》
観客席から歓声があがる。
「お見事。さすがですな。一閃君」
「ありがとうございます」
「それでは入学式の続きを体育館で行いますので――」
「今日はすごい活躍だったね!」
放課後、寮までの道で光は嬉しそうに話しかけてくる。
「すごくなんてないさ」
「またそう言う~。もっと自分に自信持ちなよ」
「自信‥‥か」
なんか自分に自信を持てないんだよな。昔から
「まぁ、今回は久々の実戦で疲れただろうから、ゆっくり休んでね」
「おう、そのつもりだ」
そのやり取りの後、暫く無言で寮まで歩き続ける。
そして男子寮と女子寮の分かれ道まで来ると
そこには意外な人物がいた。
「先輩、待っていました」
声を聞いただけでわかった。そこにいたのは先ほどまで戦っていた相手だった。
身長は小さく150センチくらいで、髪の色は濃い茶髪。そして女子の制服‥‥ってこいつ女だったのか!!
さっきは全くわからんかった
最初のコメントを投稿しよう!