日常其の一

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「ある程度分かりましたよ。」 「「おおぉ!」」 流石は情報電波管理局だな…今のお前はいつもより一回りま二回りも輝いて見えるぜ。 「場所は倭王国の蚕(かいこ)の森です。」 蚕の森か……それはまた危険溢れるような場所を待ち合わせ場所に選んでくれたなあのオッサンは。 「蚕の森って言ったら特殊危険区域で確か危険度はAクラスやったと思うで。」 マセの言う通り、蚕の森は危険度Aクラスだ、アノ森には未だ解明されていない謎が沢山あるのだ、蚕の森での生存率は20%よりも低いと言われている……。 「はいその通りです、しかしあの場所は特殊危険区域であり幻想聖域でもありますよ、夜になれば、それはもうとても幻想的な景色を拝めるらしいです。……なのでお土産として写メをとって来て下さいね。」 「あっワイも頼むわ」 どうやらコイツ等は俺に死んで欲しいみたいだ なんで夜になるまで危険度Aクラスの森の中にいなければならないんだよ…… 「……しかし蚕の森は分かりましたが細かい場所までは分かりませんでした。」 「まぁ大丈夫だろ森の中を適当に動き回ってたら会えるさ」 「まあ、黒沢くんなら大丈夫ですね。」 「せやな。……そろそろ昼休みも終わるけど、二人はどうするんや?」 「そんなのサボるに決まってるだろ。」 「右に同じく。」 「じゃあワイも。」 「んじゃあ俺は明日の準備でもするかな。」 「それじゃあ明日は頑張って下さい。」 「お土産期待してるで。」 「おう、またなー。」 ……こうして俺の1日が終わる… 皆は疑問に思っているであろう、どうして人間である俺が人間でないアイツ等に過大評価されているのか…………それは直ぐに分かることだ。
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