日常其の二

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……この森は何かがおかしい、誘い込まれているのか?真っ直ぐ走っている筈なのに気がつくと森の形が変わっている、コレは一体どういうことだ…… ユウジは森を走りながら感じる違和感について考えていた。すると…… 「っ!広場に出たか。」 気がつくとユウジは広場の真ん中で足を止めていた。 ズシャ 「オイオイ、コレは酷いな。誘い込まれちったな。」 目をやると、そこにはさっきの巨大な虎が群れとなってユウジの目の前に現れたのだ…… …そして現在にいたる 「ったくよー、虎が何で群れてんだよ。」 よく見りゃー、見たこと無い虎だな突然変異か何かか…どっちにしろ蚕の森の影響なのは間違いねぇな……。 「グルルルル」 虎達はユウジに向かって威嚇しいつでも襲えるように前屈みに構えている 「はぁ、迷子にはなるは、急に虎どもには喧嘩売られるし、何か俺ついてないな。」 そう言いユウジは一歩前に出て更に一言言った…… 「先に言っておくけど喧嘩を売って来たのはお前等だからな……なあ猫化動物共が!」 そうドスの効いた言葉を放った瞬間、急に空気が氷ついた 「ガ…ガ…グ」 ユウジが出した殺気によって虎達が固まった… 「正当防衛だ悪く思うなよ…」 そう言いながら虎達に向かって歩き出した… ―ヒュン―――ズカン! 「…………エ…?」 何かが目の前を通り過ぎた、その何かが放たれた先に目をやるとそこには見事に風穴が空いた岩があった…… 「マジかよ……」 そして反対側を見るとそこには岩に風穴を作ったであろう植物がそこに在った……しかも大量に…勿論ぜんぶコチラ側に発射口を向けている…… ―ヒュンヒュンヒュンヒュン―ヒュン―ヒュン――ヒュンヒュン 「うおおおぉぉ!」 大量に放たれた弾をユウジは鍛え抜かれた動体視力で全て避けていた 「これはいったい…、うぉ危な!何なんだよ!」 植物が放った弾は次々と地面や岩や森にまで穴まみれしていた…だがその風穴から物凄いスピードで植物が成長し始めたのである 「なっ!コレ全部あの植物の種か!」 ユウジはこの場所が危険と分かり必死で逃げた、しかし逃げた先にはさっきの虎が一匹待ち構えていた 「ガルァァァァ!」 「うるせぇ!どけぇー!」 バキィィ! ユウジは邪魔な虎を怒りを込めた蹴りでぶっ飛ばしたのだ…体長10mはある虎を…ただの蹴りで… 「ココはマジでヤバイな、とっとと仕事を終らせねえと…」 ………… ……
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