日常其の二

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「安心しろ、ありゃあ残像だ。」 「え?…」 そう聞くと螢は先程ユウジが穴まみれにされた場所をもう一度見た。だがそこにユウジの姿は無かった 「ユウジ…何処?」 「もうあの大木の前に居るぞ。」 幻斎はそう言いユウジが居る場所を指差した 「でも…さっきので武器が…」 螢の言うようにユウジはさっき間一髪で避けたため脇差しを落としてしまったのだ。…だが 「螢…ユウジは剣術の使い手じゃない、武術その物の使い手だ。武器が無くてもユウジは闘える。」 幻斎は蛍に向かってそう言った… 全ての攻撃を避けきったユウジは大木の前に立っていた 「じゃーな、珍妙植物君よ…」 そう言いユウジは大木に手の平を沿えた次の瞬間、大木は空気の破裂音と共に内側からエグれるように衝撃が走った。 そして大木は衝撃に耐え切れずにへし折れてしまった… 「武式、柔の(内通破攻(ないつうはこう))」 「…す…すごい…」 螢は目の前に起きたことが信じられないと言わんばかりの反応をしている 「やっと終わりだな」 ユウジの足元には破壊した大木が炭となり消滅した。 するとさっきまでざわついていたはずの森が一気に静かになった 「どうだ螢?森にまだ違和感はあるか?」 ユウジは螢にそう問うと螢は首を横に振った 「……大丈夫…何も感じない」 「よし、なら一見落着だな」 「それにしても結構時間かかったな、もう夜だぞ。」 幻斎の言うように日は落ち辺りは暗くなって夜を迎えていた
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