悪魔の暇つぶし

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「ここで良いかしら?」 「ええ、ここなら充分です」 「そう・・・なら始めましょうか」 場所を移動し、広さを確認すると、フィオは桜雅に対して身構えた。 「そうですね」 桜雅もそれに応えるように身構える。どうやら二人は手合わせをするみたいだ。 「しっかりついて来ないと・・・死ぬかもしれないわよ?」 「怖い事言いますねー」 フィオが目にも留まらぬ速さで桜雅との間合いを詰め喉元を狙うが、桜雅は表情一つ変えずにそれを流す。 「随分余裕じゃない」 「まあ、フィオナ様も本気ではないですしそこまで本気出す必要もないかなーと」 「そうね・・・それじゃ面白くないわ」 「!?」 フィオは本気を出していない事を見抜かれ、本気を出そうとしない桜雅に対し、本気を出させるために急に殺気を放つ。桜雅もこれには焦りを感じたようだ。 「せっかくだから死なない程度に本気でやりましょう?」 「あはは・・・本当に死なない程度だと良いんですがね・・・」 桜雅は苦笑いしながら、嵌めていた手袋を外す。すると両手から、赤い弾が現れた。 「さあ、かかって来なさい」 「では、行かせてもらいましょう・・・」 『ブラッド・シューター』 桜雅が赤い弾を前に突き出すと、赤い弾は無数の小さな弾となり、一つ一つ不規則にフィオへと飛んでいく。
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