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「見付けた!」
「手間かけさせやがって!」
「ぐう……!」
「………」
(………この人達の後ろに……人がいる……?)
追い付いた大人達に見付かり、少女は一人に髪を引っ張られ、顔を上げさせられる。すると少女は、大人達の後ろに、見た事のない人影を見付ける。
「ん、嬢ちゃんこんな所で何してんだ?さっさと家に帰りな」
一人が後ろの人物……どうやら少女よりも幼い雰囲気の蒼色の髪の少女のようだ……に気付いた。
「邪魔したかしら?何か怪しい事してたからつい気になって」
「俺達は今この悪魔を裁いている最中なんだ。ささ、良い子だから今日見た事は忘れて帰りな」
「ふん、そいつが悪魔ならあんたらはゴミクズね」
幼い少女は男の言う事に対し、鼻で笑いながら蔑んだ目でそう言い切った。
「何だと!?」
「そこまで言うんじゃお前も見逃しておけないな、こいつと一緒に裁いてやる!」
「そう、なら良いわ。あんた達に本物の悪魔ってもんを……見せてやるよ!」
幼い少女がそう叫ぶと、先程までの雰囲気とは全く違う雰囲気……殺気を出し大人達を威圧する。まさに悪魔の如く。
「あ、悪魔……!?本物の悪魔だと!?」
「い、命だけはぁぁ!」
「命乞いをしたって無駄だ……私は、悪魔だ」
少女は命乞いをする大人達にそう静かに呟くと、大人達の首を刹那に吹き飛ばした。
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