序章

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財布を開くとそこには万札がぎっしり ………何でそんな持ってるって? あとでわかるよ 「…………す…すげぇ……」 男達はおそらく見たことないであろうその光景にしばらく目を丸くしていたが 我にかえりそう言うと万札を抜き、財布だけを投げてボクに返した いい金ヅルを見つけたというような目でボクを見ていた …………… そこではじめてボクは口を開いた 『…………んじゃ、返してくださいね?』 言うと同時にボクは金を持っている男に近づきその手から金をサッと取った 「……っ、なっ!………おい、コラ」 あっけにとられていた男だが、すぐにボクの胸ぐらを掴み上げた 「なぁ………それ先輩たちにくれるんだよなぁ…?」 低い声で脅すように言われたけど、 最初からボクにはあげる気なんかさらさらなかった 『あげませんよ?それはボクのですから』 怯えもせず平然と言うと 「そうか………なら………イヤでもあげたくなるようにしてやるよっ!!」 そう叫んでボクをつかんでいない方の手を殴ろうと振り上げ、 ボクの顔面に振り落とした
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