始まりの時

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「ここは南島日本国。すぐ隣に北島日本国と言う、もう1つの日本国がある。 同じ島だけど北と南に分かれ、昔から領土を取り合ってきた」 ポタ…ポタ… 「優?」 分からない 自分が今どうなっているのか、 どこに置かれているのか…分からない そのあまりの恐怖からか 不安からか、悲しみからか 私の目から溢れでる涙は止まってくれなかった 「ごめんなさい…頭の整理がつかないの…」 ガタガタと震える体を両手で抱きしめ 落ち着かせるので必死だった ギュ… 温かい熱が私を包む 「優…無理をしなくていいんだよ。 少しずつ分かっていく。今夜はもう休みなさい。」 章妃の声がゆっくり私の中に入っていき 何故だか分からないけど 章妃の腕の中で私は、少し安心できた 初めて会った人なのに… 私は精神的な疲れからか、一気に眠たくなり そのまま深い眠りについた .
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