鬼ヶ島の真実

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部屋中に響き渡った自分の声に目を覚まし上体を起こす。 先程の悍ましい光景が脳裏に焼き付き、辺りを見渡せばソコら中血だらけに見えた。 僕は両手で顔を覆い目をギュッと閉じたが、やはりソレも無駄だった。 脳裏に焼き付いた光景は瞼を通し映像化され、血の臭いや足を掴まれた感触が今でも感じた。 「嫌な夢っ…‥」 一刻も早くこの部屋から出たくて外に出た。 外にはまだ月が高々と昇っていた。 少しの間は月を眺め風に当たり、少しは落ち着き始めた。 が、僕はまだ家に戻りたく無かったから近くの小川まで歩いた。 僕は河原に着くと水面を覗き込む。 月明かりで自分の顔が写し出された。 「変な顔」 自分のぐしゃぐしゃな顔にぼやき僕は川に頭を突っ込んだ。 ━……ザパー~ッ‥ 「ー~ッ冷た」 濡れた髪が頬に張り付き、ソコを伝い着物が湿る。 僕はもう一度夜空の月を眺めた。 _
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