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決断
葛飾東から斉藤の家も自分の家も、そう遠くはなく近くの公園のベンチで腰をかけて萩原監督について話をしてくれた。
斉藤がいうには、萩原監督はサッカーの経歴は対して事が無く、移籍制度が導入されると同時に葛飾東にサッカー部の監督として三年間という期間を条件に契約した雇われ監督だということ。
移籍制度の導入が噂された頃から柏を中心に足繁く色んな高校を見てまわったりしていたこと。
また、葛飾東が強くなる為に斉藤自身もかつて小学校の頃に一緒のサッカークラブに入っていた越川を千葉県立南流山高校から引き抜いたりしたこと。
そして斉藤は最後に監督が良くいうセリフを話してくれた。
「高い食材ばかりを揃えて料理したからといって美味しい料理が出来るとは限らない。」
その言葉に自分も感銘を受け葛飾東に行く決断をした。
翌日、放課後に体育教官室に足を運び、監督に葛飾東に行く決断をした話をした。
「去年の夏に言った事は見つかったのか?」
と監督は口をひらいた。
「解らないから環境を変えてチャレンジしてみようと思っています。逃げと捉えられても仕方ないけど白紙から始めたいのです。」
自分の発言を聞いた監督は
「四軍で出来る事が一軍では出来る時と出来ない時がある。あとは自分で考えろ…頑張れよ。」
そう言って送り出してくれた。
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