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課題
7月に入っても一軍で試合に安定して出していた。
小学校、中学校と一軍の試合の出場機会に恵まれる事の少なかった自分だが、一年生ながらコンスタントに試合に出られる現状は学校生活で浮いていても、一年生の中で孤立していても充実していた。
そんなある練習試合で自分はスタメンで出場していたが前半が終わると共に交代を告げられた。
監督から…
「お前のポジションにOBの畑山を入れるから、お前と畑山の違いを勉強しろ」と言われた。
後半、食い入るように試合を、畑山さんのプレーを見ていたが大きな差異を感じるようなプレーは無かった。
そして次の練習試合で県内でも強豪の私立習志野高校と試合をした。
自分は二軍のスタメンとして出場した。
そこで前半だけで3アシストを記録したが前半終了と共に交代を告げられた。
全ての練習試合終了後に監督に呼び出された。
そして監督から…
「タッチラインでプレーさせれば全国でもお前からボールを獲れる奴はそう居ないだろう。ただセンターでプレーをさせると全くダメだし、タッチラインでプレーするにも足りないものがある。それが分かるまでは試合に出さない。」
と言われた。
自分に足りないもの…自分自身の中で何が足りないかは足りなさすぎるものが多すぎて分からなかった。
そして、中学校のサッカー部の顧問に言われた事を思い出した。
それは中学校のサッカー部を引退してから言われた事で…
「藤村の個人技はチームの中でもトップクラスだがチームプレーが出来ないから、なかなか試合に出せなかったし、プレーに波がありすぎるから使うにはギャンブル性が高すぎる。」
だが、高校に入ってパスを出す回数は増えたし、チームプレーが出来ないわけでも無いと思うし、調子が悪いというわけでもない。
考えれば考えるほど深みにはまっていった。
そして自分は本当にしばらく試合に出る事が出来なかった。
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