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移籍制度
十月に入り高校サッカー界に新しい制度が導入された。
翌年4月から同じ学区内の中で他校に移籍が出来るというプロ意識育成のものだった。
その為、高校同士の練習試合はいままで以上に盛んに行われ、それと共に一軍、二軍の試合を視察しにくる人も増えた。
やはり四軍の試合を視察する人は皆無であり、自分には関係の無い制度と捕えていた。
新年を迎え1月半ば練習試合後に体育教官室に呼び出された。
そこには監督と見た事もない50歳前後の太った気難しそうな男性がいた。
監督から…
「県立葛飾東高校の監督の萩原監督だ。お前を葛飾東に欲しいらしから話をしたいそうだ。」
萩原監督が間髪入れずに監督に話し掛けてくれた。
「ここでは彼も思った事は発言しずらいだろうから、明日学校が終わったら、葛飾東のグラウンドに来てもらっても良いかね?」
その問い掛けに監督は…
「それは本人の判断に任せます。」
自分は…
「明日、とりあえず伺わせていただきます」
と返事をした。
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