第一章『僕たち』

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弾け飛ぶドアだったものとともに、そこから幾筋の光が差し込む。 声にならない声、とは、まさに今の僕の出した声だろう。 何が起きたのかは分からないし。 その時に僕が頭をフルで回転させてやっとたどり着いた先は「外が襲ってきた」というなんとも間抜けた発想だったから。 逆光を浴びながら、その人影は言った。 「うわ、臭い! なにこの部屋! おーこの部屋ニオウヨー」 真面目にぶっ殺したくなったが、やめておく。
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