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「それでは、あなたが無人島に持って行きたいものをおっしゃってください。ご用意致します。」
「それってつまりは、自分の所有物でないものも、要望すれば用意してくれるってことか?」
「その通りで御座います。
抱えきれないほどの現金でも、
山のような食物でも、
無人島での寂しさを癒やすためのあなた好みの従者でも、
望むものは何でもご用意致します。」
「(やりたい放題だな、バックがバックなだけあるか。)」
しかし、何でも用意するとは、一体何の狙いがあるのだろうか。
無人島に何か1つっていうのは、普通自分の所有物から選択するものだと思うのだが。
「いや、俺はこのサバイバルナイフでいい。」
俺は、今ボディチェックで黒服に取り上げられていたサバイバルナイフを選んだ。
魔法や科学など、とにかくなんでもありの現代において俺が作り上げた逸品である。
その現代を象徴するかのように、普通のサバイバルナイフの機能に加えて、様々な超能力も使える頼りになるアイテムだ。
「あなたが持っていくものは決定したようですね。」
「それでは早速、実験を始めさせていただきます。」
―ガタン―
「なっ!?ゆ、床が抜けて…
うわぁぁぁ…!」
こうして、突然実験はスタートしたのだった。
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