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雲1つない晴れ晴れとした空。
気高くそびえる山に、光を反射してキラキラと輝く海。
こんな景色を見ていると、変わらないというのも悪くはないと思ったりする…
「なんて呑気なこと言ってる場合か!
何でいきなり床が抜けて、それで無人島に着いたりするんだ!」
独り言に独り突っ込み。
他人から見ればかなりあやしい男に見えたことだろう。
まあ、その他人が今は1人もいないわけだが。
「落ち着け、取りあえず状況を整理しよう。」
「まず、この景色から考えてここが例の無人島であることは間違いない。」
「そして恐らく、あの部屋の床の下には、魔法で作ったワープホールか何かがあったのだろう。
で、そこを通って来たわけだな。」
1つ1つ状況を整理していると、冷静な自分が戻ってきた。
「よし、まず今やるべきことは、飲料水と寝床の確保だな。」
冷静になれればもうこちらのもの。サバイバルなど、慣れている俺の敵ではない。
飲み水を手に入れるための手頃な入れ物になる何かを探しつつ、寝床になりそうな場所を探す。
それを続けて1時間ほど経っただろうか。突然、何かの気配を感じた。
「おいおい、無人島と言っておきながら、早速誰かのご登場か?」
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