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Eカレというのは皇帝大学という大学の通称だ。
幼稚園から大学までの超エスカレーター式で、文字通り1国を治める人材を育成するためにあらゆる手段を用いている。
だが、エスカレーター式とは言っても少しでも学校の求める能力を満たしていないと、退学などの処分を言いわたされるかなり厳しい学校である。
俺たちは、このEカレの付属高校に通っている。
ちなみに俺や恋は問題ないが、白の成績はかなりギリギリだ。よく退学処分にならないと思う。
「で、どんな内容のチラシなんだ?」
「なんかね、無人島に何か1つだけ持っていくとしたら、っていうテーマで、その内容ってのが本当にそのまま、何か1つだけ必要なものを無人島に持っていって、そこで何日か過ごしてもらうっていう実験の被験者になるっていうものらしいわよ。」
「へぇ~何か面白そうだね。」
「で、でも…もし何かあったら大変だよ」
「ま、そうね。
この企画にはシュードラ・コンツェルンも絡んでることだし…、命の保障はないかもね。」
そう言うと、いつもばかみたいに明るい白の顔が、少し暗くなった。
「白…」
まあ無理もない。シュードラ・コンツェルンというのは、歴史上最悪の企業だ。
総帥の表地 万雷(ヒョウチ バンライ)の悪魔的な能力とやり口で、今や世界の全てを支配している。
子どもから世界各国の首脳まで、奴に逆らえる人間は誰1人いない。
だが、心の中で奴に恨みを持ち、復讐せんと思っている者は星の数ほどいる。
「(かく言う俺も、その星の数ほどの人のうちの1人なわけだが。)」
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